東風凍りを解く

カテゴリ:暮らし

今朝息子と保育園に通園すると、廊下に春がこぼれていた。

花咲いた鑞梅が飾られ、その隣には蕾を赤らめてじっと春を待つ桜の枝も。2輪ほど待ちきれず咲いた小さな可憐な花に、嬉しくてつい触れて挨拶したくなる。

ただこんなひと隅の出来事に過ぎないのに、私の胸をはち切れんばかりに膨らませてくれた朝のひとこま。

東風凍りを解く。そっか、春なんだ。

今日は節分。

最近の冷え込みでマキノは雪景色だけど、明日は旧暦のお正月になる。

我が家も今晩は冷蔵庫にあるものをたいて焼いて、格好だけは恵方巻きの晩ご飯。

先月の七草粥といい恵方巻きといい、日本の行事食は季節を感じられて素晴らしく、どんなに忙しくても、どれだけ年を重ねても、行事ごとの縁起も季節の味も全部噛み締めて食べたいと思う。

今世界では非人道的な心痛まれる事件が起り続けて人間の残虐さを思うけれど、こうして春を感じて心が色づいたり胸が高鳴ったり、懐かしい音楽を聴きたくなったり、誰かと会いたくなったり、感情を持ち感動出来る人として生まれたことを幸福に感じる。

でも、

春の匂いだ!外に行きたい!の胸の高鳴りをひとまずおさえて、

秋からためてしまってる新作椅子やテーブルをのせないと、いけませんね。

「久方の光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ」

植物たちと同じく、この春も忙しく慌ただしく過ぎてゆきそうです。